プロフィールおかわりVol.20

「飛び込もう!」と決心したフレンチレストランの新世界。選んだのは 私が世界一(自分世界)素敵なお店と思った「レストランキノシタ」です。圧倒的なパフーマンスで憧れや尊敬や異次元の魅力に キラキラして見上げていたレストランキノシタでした。

とはいえ、この業界の常識としてびっくりするくらい給料は安いこと、それに、ヴァイオレンスな世界であることへの恐怖は当然ありました。 それでもなお、決意出来たほど追い込まれていたのでしょう

ただ、今までの私と違ったのは「ダメな自分が頑張れるのはきっと最初だけ」とわかっていたこと(笑) それまでは、「俺はやれる」とか「今度こそは」って意気込んでは、自分の不甲斐なさに情けなくなる人生でしたので、今回のチャレンジは「期限を決めよう」って決めました。それならばきっと俺でも頑張れるはずと、、、、。

面接の日。

スーツを着てランチタイム終了後にお店に行ったあの時の緊張は今でも覚えています。

憧れていた木下シェフが目の前に座った時の圧倒的な存在感にビビりながらも

「ここで生まれ変わらなければ私はもうおしまいなんです」と

必死にプレゼンしていました。

この時私は25歳。

料理人の世界では一からやり直すには遅すぎる年齢。

だけど、この時、木下シェフ言ってくれた言葉は

「私が料理の世界に飛び込んだのは30歳。いつだって遅いなんてことはない」

って言葉

(正確にどんな言葉かは覚えてませんが、今からでも遅いなんてことはないって、言ってくれました)

です。

その場で採用していただき、何日か後にいよいよ私の新たなチャレンジがスタートとなったのです。

ちなみに、この業界の人ならわかると思いますが

、採用していただいたって言っても、来るもの拒まずまではいかないにしても、

よっぽどでなければ採用です(笑)。

なぜならば、厳しい世界なのですぐ辞めますから(笑) 

それでも、私のように背水の陣で挑んでくる人や、

目を血走らせてくる人や、

フランス帰りの人やらが、門をたたいてきますから、

人の入れ替わりが激しいのです。

それでも、

一歩を踏み出す勇気には何とか打ち勝ち、採用されたことはうれしかった。

これから始まる未知の世界に対する不安と相まってなんとも言えない心境だったと思います。

 

そして

いよいよ初出勤の日、

丸坊主にして

(特に髪型なんて指定はありませんでしたが、厨房のスタッフはみんな丸坊主なので、当然丸坊主にして)

気合十分で

「おはようございます。今日からよろしくお願いします!!!」

気合の私に先輩から

「なんで坊主なの?サービススタッフだよ」と一言。

大誤算でした、、、。

レストランに修業するとは「料理人として」と自分で勝手に思い込んでましたが、

そんなに甘いもんじゃないのです。

特にフレンチの有名店で働いていた訳でもなく、フランス帰りなわけでまなく、何の肩書もスキルもない私は厨房にすら入れてもらえないのです、、、、。

 

ショック。

 

丸坊主、、、、、