越えなければならない課題それは「価格」でした。商品開発を行っている時から当然、ずっとこの課題は出ていましたが、方針としては「コラボの付加価値として今までの価格帯を超える高単価で勝負しよう」とはなっていったのですが、、、。プレゼンを行い、原価や作業工程等々精査して、出てきた販売価格に一同「う~~~ん、、、、、、」たぶん私以外全員、「う~~ん、、」ってリアクションだったと思います(笑)。私一人は「この内容でこの価格なら、、まあお得」なんてお気楽に思ってました(笑)
でもそこは、私という素人の浅はかさ。スーパーマーケットの総菜の価格帯とはかけ離れたその売価設定に社内プレゼンは膠着。しかし、今までしなかったことをするのだから、これで行ってみよう!!と最終的には決まり。あとは営業部ヘ委ねることへ。「ここからが大変」なんてことは全く思っていなかった私は、「よしっ!出来た!これでついにBoneuコラボ商品が世に出る!!」と高まる気持ちをおさえていたほどです。ダイエットクックさんの開発チームの労力とは比べものにはなりませんが、私も年末のバタバタ店舗に開発にと奔走した半年でしたから一つここで安堵し、あとは楽しんで待つのみって思いでした。
しかし
しかし、結果はさんざんでした、、、。
工場長からメールで「今回の企画がスーパーマーケットにはどこにも通らなかった」って内容が来たとき、「あぁそうか、そうだよな、チャレンジってこうだよね、、、」とものすごいリアルがハイテンションを簡単に吹っ飛ばしてくれました。そして、じわじわといろいろな感情がわき出てきて、ちょっと一人になっちゃってたりしました。でも、この時に一番つらかったのが「開発のメンバーへの申し訳なさ、、」でした。私が「ああしたらいい」「こうしたらどうか?」と意見を言うたびに、どれだけの労力を使っていたのか、、
実は、最終の社内プレゼンの時に初めて私は、この会社で作る「商品開発の大変さ」を目の当たりにしたのです。それに気づいたのはそれぞれの「レシピ表(原価・工程表)」を見た時です。我々料理人が作るレシピとは桁外れの情報量、精密かつ複雑に組まれたエクセル表には老眼でもない私でも「眼鏡ください」ってなぜか言いたくなるくらい小さな文字と数字。
最終的に出てくる売価に対するシビアな世界がそこにはありました。
この企画商品がすべて通らなかった聞いたとき、私のアイデアという名目の一言にどれだけの時間が使われ、どれだけの想いが注がれたのかと思い出すと、もう、悔しさなんかより、はるかに申し訳なさでいっぱいになりました。そして、、この企画に対する気力もすこしなくなっていきました、、それはきっとみんな同じ気持ちだったんじゃないかと思います。
そうです
ダイエットクックさんと水呑カフェボヌーのコラボ商品は
一度ここで白紙となったのです。