話はまだまだロイヤルホスト(笑)。私が働かせていただいているときは、季節ごとに「フェア」がありました。年末年始には恒例だった「ステーキフェア」、夏には「カレーフェア」といった感じで、確か年に4回ほどはフェアがあったと記憶してます。その中で私にとって忘れられないフェアが「タイ料理フェア」。それまで和食を中心に居酒屋や洋食レストランなどの業態で働いていて、「タイ料理」なんて食べたこともなかったし、正直興味もなかった。
私が働いていたロイヤルホストは本店でしたので、フェアなどがある場合はテスト店舗として全国の店舗よりも2週間ほど早くフェアがスタートします。そこでオペレーションの確認や改善点などを全店で共有するといったそんな役割の店舗でした。フェアが始まる前にはその料理に対しての商品知識を学ぶのですが、なにせ食べたこともない、行ったこともない、そんな国のそんな料理を提供するのですから、もうなんかテスト勉強みたいな感じでした。学生の時にはほとんどテスト勉強なんてしてなかったのですが、その時は覚えるのが楽しかった。私自身この店舗でその時「クルーリーダー」(※クルー=アルバイト としてある一定時間、社員なしで店舗の責任者としてシフトインできる資格)になっていたので、教える立場でもありましたし、自分が一番商品知識があるって自負もほしかったので、ロイヤルホストから与えられるマニュアル以外に本も買ったりして勉強しました。で、知識を蓄えていよいよフェアが始まるのですが、、、タイ料理、、、苦手でした(笑)。ナンプラーの香り、異常な甘さ、辛さ、そして何より「パクチー」には衝撃を受けました!「え??カメムシ??」って本気で思いましたから(笑)。とにかく匂いが苦手で料理を運ぶのもなかなか大変でした。でも、不思議なもので毎日トムヤムクンやグリーンカレーといった料理を見ていると、なんだか食べてみたい衝動にかられて、、、もちろんフェアの前には一度試食しているのですが、その時の二度と食べないと思っていたのに、「なんか、おいしそうだな?」って、で、食べてみるのですがやっぱり、おいしいとはとても思えませんでした。そんなことを何度か繰り返しているうちに、「あれ??おいしい!!」ってスイッチが入ったのがいよいよフェアが終わろとしていたころ。そのころには完全にタイ料理の虜になっていて、毎日のように食べてましたし、タイ料理の専門店や多店舗のロイヤルホストにも食べに行ったりと、まあ、ハマってました(笑)。おかげさまで今の私(Boneu)の料理スタイルがあります